muiボードにラジオ機能が追加されました

30 Aug 2021 | Media

木の上を指でなぞってメモリを動かし
ピントが合うと木片から音が鳴り始める
ノスタルジックな感覚を思い起こす体験

 

ひと昔前のテレビやラジオでは、カチカチとボタンを回したり、メモリを合わせて聴きたい番組を選ぶのが普通でした。
今はYouTubeやPodcastのようにボタン一つで見たい番組を選べる時代になりました。

便利さの追求に伴いテクノロジー側でできることが増え、人間が為すべきことも変わってきています。
指はラジオのメモリにバーを合わせるというかつての動きを忘れ、今はクリックする動きとそれに対応した筋肉や神経を発達させている。
そうやって人間は何かを退化させる一方で、何かを進化させながら適応し続けているようです。

先日ラジオ機能が正式に加わったmuiボードを試した時に久しぶりの指の動きにワクワク感や親しみ感を得ました。
そしてボードから流れてくる必ずしも完璧ではない音質に懐かしい感覚を覚えました。

時に歌謡曲だったり、ニュースだったり、落語だったり。ラジオは視覚を奪われることなく、耳に集中できるので、家事や仕事をしながら聞き流せる良さがあります。

このmuiボードのラジオも、朝起きて、夕方帰宅して、寝る前に、あらゆるシチュエーションでその時の自分にあった番組を聴き流し、
思い出に浸ったり、思考を馳せたり、対話を楽しんだりしてご利用いただければ嬉しいです。

機能詳細はこちら

デザイナーひろべの開発秘話:

『ラジオを生活に』

2020年5月、mui Labの開発エンジニアが一つのアプリのプロトタイプを見せてくれました。それは、muiボードから京都のローカルラジオ番組の音が流れてくるものでした。

コロナウイルスにどのように対応するべきか見通しが立たず、在宅勤務を始めたものの一向にはかどらず、私自身も先の見えにくい中で苦しい日々を過ごしていました。

そんな中、muiボードから聞こえてきたラジオの会話はとても心に響きました。

決して音質が良いわけではないけれど、聞こえてくる人の声が新鮮に思えました。

インターネットのおかげで多くの情報を手に入れられる時代にあって、ラジオという音声のみのシンプルな情報発信プラットフォームの温かさに改めて気づかされた一件でした。

それからインターネットラジオを提供するradikoサービスとの連携やアナログ感を大切にしたユーザーインターフェース(UI)の開発を進めました。

ラジオのUIを考えるにあたり古いラジオをいくつか調べました。オリジナルのラジオを知らない世代がどのように受け取ってくれるかを見てみたいというのもあって、
古いものを中心に見ていきました。私が気になるラジオはどれもメモリ(インジケーター)があってそれに丸いダイアルで合わせるものでした。
ラジオはメモリからズレると音が小さくなったりノイズが入ったりします。ぴったり合うと聴けるということが番組を聴取する心の準備になると感じたんです。
muiボードのラジオUIでもメモリからずれるとホワイトノイズが鳴ります。一見無駄なことですが、それを味わっていただけたらと思っています。

現代の効率化する社会にあって本来的には必要ではない行為をすること、体をその方向へ動かすということがラジオを聴くという選択をしていることを意識する。
また、便利な時代だからこそ、その行為を違和感を持って見ることで自分の価値観を認識することにつながるような気がしました。

ラジオを聴く行為一つでも、自分自身の情報との付き合い方を意識できる機会としていただければ嬉しいです。

僕も今ではラジオを聴くことが毎朝のルーティンの一つとして定着しています。ぜひお試しいただけると幸いです。
 

※ 今回、国内においてインターネットラジオサービスを行っている株式会社radikoのサービスと連携することで、お住まいの地域のラジオ番組をmuiボードから聴取できるようになりました。 

※ This software update is only for users who live in Japan. This time we have added the radio function in partner with Radiko, the Japanese internet radio service provider.